この町 ⑩ こんにゃく屋 [町]

もう、あっという間に師走です。冬真っ只中である。冬といえばやっぱり鍋である。鍋と言えば「糸こんにゃく」である。家の近所にこんにゃく屋さんがあります。こんにゃく屋さんと言っても小売店ではありません。蒟蒻や竹輪麩やところてんなどを作っている所です。それで軒先に作った台にちょっとだけ商品を並べて売っています。
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隅田川を越えてこの町に引越してきたばかりの頃、家ですき焼きをすることになったんで、ちょっと気になってたこの店で「糸こんにゃく」を買ってみることにしました。表には出てなかったので暗い店の中をのぞいて作業をしているおばちゃんに「すいません、糸こんにゃくありますかぁ」と聞きました。そしたらそのおばちゃんが「こちらでは、糸こんにゃくとは言わないのよ、『しらたき』と言うのよ!」と親切に教えてくれはりました。関東方面では「糸こんにゃく」のことを「しらたき」と言う、う〜ん、なんか、上品でおとなな感じがするなぁ、関西方面の「糸こんにゃく」、もっと言えば「糸コン」なんて言うのもわかりやすくて悪ないねんけどね。それ以来我が家では「糸こんにゃく」のことを「しらたき」と言うてます。といっても上品で、おとなな人になれるわけではありません、「糸こん」のままです。ちなみにここの糸こんにゃくはやっぱり美味しいのです。一袋、百三十円也。毎回オマケアリ。
 
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そんなこんなで今回のBGMはソウル・ミュージックの巨人、オーティス・クレイの ’トライング・トゥ・リヴ・マイ・ライフ・ウィズアウトゥ・ユウ’ です。ほんま、糸こんにゃく、いや、しらたきのないすき焼きなんて!



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この町 ⑨ 十間橋通り午前3時10分 [町]

ぼくは十間橋通りに面したマンションの二階に住んでいます。この通りは浅草通りの十間橋から明治通りに抜ける道なので狭いのに都営バスの路線になっています。それでタクシーや軽トラなど昼間は結構な交通量です。はっきり言ってうるさいです。その上、近所の家からはウィーン、ウィーンとなんか切断してる音も聞こえてきますし、夕方には近所の小学校の子供らのぎゃあ、ぎゃあ話し声もうるさいです。その代わり、お祭りの日には生のお囃子に乗って通るお神輿をベランダから見られます。スカイツリーも見えます。この通りの両側は一階が商店、二階が住居という建物がずらっと並んでいます。今はシャッターが閉まっているところが多いですが、それでも焼肉屋、蕎麦屋に若い人がやってる花屋に居酒屋、もう風前の灯の文房具屋さん、ラーメン屋に中華料理屋にもちろんもんじゃ焼き、お好み焼き屋、手彫り職人のいるはんこ屋さんなどまだまだ色んな店があります。以前に書いたことのある小鳥屋さんもまだあります。こんな十間橋通りが好きなんですが、特に気に入ってるのはあんなにうるさかった通りに人っ子ひとりいない、たまに新聞配達のバイクが通るくらいの火曜日の午前3時10分、燃えるゴミを出す時です ( 金曜日にもあります)。

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そんな十間橋通りですが1年くらい前に街灯のデザインをリニューアルした時、LEDライトになり通りがえらい明るくなってしまいました。午前3時の町は安全のためもあるのかもしれませんが、もうちょっと暗い方がええと思います。うちの寝室の窓と街灯の高さが同じで寝る時眩しい。
そして7月の初め頃からこの十間橋通りの下水道管の補修工事が始まりこの猛暑の最中に家の前の道では真夜中の2時になってもキーン、キーン、ダダダダ、ゴロゴロゴロと工事をやっている。さすがにこの猛暑の時にはクーラーを付けたので窓は閉めているがそれでも人が何人もいて作業をされたらうるさくて寝てられへん。どんなことしてるのかとベランダから見てみると、なんと見たこともないような大きい電球みたいな、UFOみたいな明かりを点けて作業をしていた。とてもキレイでした。ポストに入ってたチラシには作業期間 7月2日〜27日 20 : 00〜06 : 00 予定と書いてありました。ぜひとも予定通りに行くことを祈って今夜はもう寝よう。

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今夜のBGMはアレサ・フランクリンのオー・ミー・オー・マイ:アレサ・ライブ・イン・フィリー, 1972から ‘ メドレー・ブリッジ・オーバー・トラブル・ウォーター/ ウィヴ・オンリー・ジャスト・ビガン ‘ です。カタカナで書いたらなんかややこしいけど前の曲はサイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」、後の曲はカーペンターズの「愛のプレリュード」という曲で大ヒットしました。



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この町⑧ [町]

うちの家の近所には小さな町工場というか作業場みたいなところがたくさんあります。木工所、プラスチック成型、ハガネ製造、しめ縄製造、はっぴを縫うてるとこなどなど。そしてそういうところは外の道に面して開けっ放しのところも多く、歩いているとその作業をしてるところが見えてしまいます。僕の好きな場所にY鋼業というところがあり、いつもツナギの作業服を着た大きな人が黙々と仕事をしています。何を作ってるのか知りたいけど、そういうとこで、何、作ってはるんですかぁー?、なんて聞いてはいけません。なんだって?昼間っから首にカメラなんぞぶら下げてブラブラ歩いてる爺さんに説明したってわかるもんじゃねぇ!(東京弁で書くの難しいわぁ、東京の人ごめんなさい)なんて言われるかもしれませんから。僕かて仕事中に後ろから、なに描いてはるんですかぁー?なんて聞かれたら、うるさい!あっち行っといて!と言うと思います。それより仕事中に知らん間に後ろに人がおったらそれだけで気絶しますけどね。

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それからY油脂工業所というところにはB級ホラー映画に出て来そうなゴムのエプロンをつけた怖そうな大きなおっちゃんがいるのですが、この人は表で学校帰りの小学生二人と楽しそうに喋っているので聞いてもいいと思いました。ここは何をするところなんですか?いやいや、取材とかやないんです、ただブラブラ歩いてるだけなんですけど、何するところなのかなぁ、思いまして、と言うとそのB級ホラー映画に出て来そうな大きなおっちゃんは、ここはねぇ、レストランなどでさぁ、使った後で捨てられない油をさぁ、回収してさぁ、リサイクルしてんだよ、石鹸とかにね。(東京弁は難しい、ほんま、すいません!)とニコニコしながら教えてくれました。人は見かけで判断してはいけません。という訳でこの町の働くおっちゃんの話でした。余談ですが近所には花王石鹸のでっかい本社工場もあります。

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ということで今回のBGMはナット・アダレーの ‘ワーク・ソング ' です。この曲はオスカー・ブラウン・ジュニアという人が歌詞をつけて歌ってヒットして、日本では尾藤イサオが日本語で歌ってこちらもヒットしました。もうこんなん覚えてる人少ないんやろなぁ。



この町⑦ [町]

いま、コーヒーが熱い!といってもホットコーヒーの話やないよ!いやホットコーヒーの話か。家から自転車で20分、地下鉄やと押上から三つ目の駅、清澄白河のあたりがどうも熱いらしい。そうです、あの東京都現代美術館のあるとこらへんである。今年の2月にアメリカからコーヒー界のアップル(どういうこっちゃ!)と言われる「ブルーボトルコーヒー、ロースタリー&カフェ」というのが出来たと話題になっていた。そもそも清澄白河には去年の8月に「オールプレス・エスプレッソ」(こちらはニュージーランド)というやはりロースタリー&カフェが出来ていてちょっと話題になってたのでコーヒー好きのミーハー気分で行ったけれどその時は休みであった。それでこの前、コーヒー好きのミーハーとしてはやっぱりブルーボトルへ行かなくちゃ、と自転車で出掛けたのです。ところが着いてみるとオープンから一週間ぐらいたってるのに店の外に2~30人も並んでいました。コーヒー1杯で並ぶのは嫌やからUターンしてオールプレス・エスプレッソへ行きました。こちらも混んでいましたが並んでいる人はいませんでした。コーヒーはおいしかったです。これ以外にも「ザ・クリーム・オブ・ザ・クロップ・コーヒー・清澄白河ファクトリー」(なんやねん!こちらはベルギーやて)なんてのもあってここでもコーヒーを飲むことが出来るらしい。ほかにもロースタリー&カフェの店ができてるみたいで、いま、コーヒーが熱い清澄白河である。

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清澄白河あたりは古い工場や倉庫が残っているのでそれを利用してロースタリーやギャラリーなんかもできていました。オールプレス・エスプレッソは古い倉庫の半分を残して造られていてお洒落に見えます。まぁ、ロボコップみたいなもんかな。(ちゃうか)


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ロースタリー&カフェって要するにコーヒー豆を焙煎してるところでコーヒーが飲めるちゅうことです。家の近所に「八重洲コーヒー」という、やってるのかやってないのかわからん自家焙煎の珈琲豆屋がある。散歩の時に前を通るけど暗くて中がよく見えないのでよう入りませんでした。ところがこの間散歩の時にちらっと店の中を見るとシンプルな丸テーブルと椅子がありおっさんが二人珈琲を飲んでいました。店の前をよく見ると「いらっしゃいませ!コーヒー・紅茶 160円」と書かれたボール紙が掛けられていました。おお、ロースタリー&カフェやんか!コーヒー好きのミーハーとしてはやっぱり入らない訳にはいきません。それで珈琲を飲んでるとエプロンをした店主とお客のおっさん2人は明日の競馬の予想で大いに盛り上がっておられました。別にいいと思います。また珈琲豆を買いに行つた時には待ってる間に珈琲を出してくれました。いいです。しかし珈琲豆は普通の値段でした.(味も)。ぼくは毎日いっぱいコーヒーを飲むのでやっぱり豆は安いカルDにしてます。

本日のBGMは最近のお気に入り、アラン・トゥーサンのピアノ弾き語りライブアルバム「ソングブック』から " ウイズ・ユー・イン・マインド "です。


この町⑥ [町]

家の近所の新あずま通りに小さな食料品店がある。内装にはあまり(というか、ぜんぜん)お金をかけて
ない。段ボールやプラスチックケースを並べて板をわたした上にわーっと商品を乗せている。しかしこ
こは毎週水曜日だけヨーグルトが他のスーパーよりずっと安く売られている(お一人様2個限り)。
ぼくはもう何年も前から毎週水曜日の午前中に散歩の帰りや図書館のついでにここでヨーグルトを2パ
ック買ってます。ところがここのレジにいつも居るお姐ちゃんがめっちゃ愛想がない。小さな声で、あ
りがとうございました、と言っているようなのだが、ニコリともしないし目も合わしてくれへんし、こ
っちは少々耳が遠いし、聞こえへん。そやから、またいつものヨーグルトだけ買いに来るおっさんや!
(実際、ヨーグルトしか買った事がない)と思われてんのちゃうやろかと思ってしまう。しかし、まぁ、
大阪やないんやから、こんなもんかな、と思う事にしました。


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そんなある水曜日の夕方、駅前での打ち合わせが終わって帰ろうとした時、あっ、今日は水曜日やった、ヨーグルト買うの忘れてた。その日は台風が来るという日で朝から天気が悪く散歩に行かなかったのです。ああ、もう売り切れてるやろなぁ、と思いながらとりあえず行ってみる事にしました。店に着くとなんとヨーグルトがまだ数個残っていました。やったぁ、といつものように2パック持っていつものお姐ちゃんがいるレジに行きました。すると、今日は遅いですねぇ、ラッキーですよ、いつもだったらもうないですよ。なんと!いつも愛想のないお姐ちゃんがぼくに話しかけてきた。ええっ、たた台風のせいですかね。そうですね。よかったですわぁ、と言ってお金を払って帰りました。ぼくはこの町もまんざらでもないなぁ、と思いました。それからもずっとヨーグルトを買い続けているけど声をかけられたのはあの時だけです。しかし、ありがとうございました、の声はちょっと大きくなったような気がします。気のせいかもね。
         

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 てなことで今回のBGMはTボーン・ウォーカーで "コール・イット・ストーミー・マンデー “ですわ。ぼくには月曜も火曜も日曜もありませんけど。

           
          

この町⑤ [町]

家のすぐそばに京島南公園という小さな公園があります。公園は小さいのにめちゃくちゃ大きい滑り台があります。それがめずらしいのか時々ドラマのロケに使われているのを見かけます。今、フジテレビで放送されているドラマ「若者たち 2014」で長男の旭(妻夫木聡)と次男の暁(瑛太)がよくこの公園で喧嘩してます。このドラマは1966年に放送されたテレビドラマ「若者たち」のリメイクです。だいたいリメイクされたドラマや映画がおもしろかったことはあんまりないように思いますが、ドラマが大好きなぼくとしては妻夫木聡と瑛太と満島ひかりと長澤まさみが出てるのやからとりあえずは見なければなりません。それで見てたらドラマの舞台がどうもうちの近所みたいで見慣れた景色がいっぱい出て来ます。いつもヒマで散歩ばっかりしてるのに全然気ぃつけへんかった、ちくしょう!満島ひかりがおったのに!(けっこうミーハーやな)。それで毎週楽しく見ています。けっこう面白いです。

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話は昔の「若者たち」と同じ、両親のいない5人兄弟が友情や恋愛や仕事やお金なんかに悩みながら歩き続ける・・・・、という話なんです。ぼくも悩み多い18歳の時に毎週見ては、俺も頑張ろう!と思ったもんです。あれから50年近くたったのに、相変わらずぼくは「若者たち」のままで(頭の中だけ)、悩み多くて、君の〜 行く道は〜 果てしなく遠い〜、やったのが、君の〜 行く道は〜 もうそこまでやで〜 になってしまいました。この前見たときはいつも散歩してる旧中川沿いの道の木の下に座った長澤まさみがそばにいる満島ひかりになんか知らんフォークソングをギターの弾き語りで歌ってあげていた。歌い終わると満島ひかりが、こうして見るとスカイツリーもいいもんだね、みたいなことを言っていた。ぼくは思わずテレビに、そやろ!と言ってしまった。後日、散歩に行った時、ここに長澤まさみちゃんが座っとったんやなぁ、と思わず手で触りかけたけどやめときました。

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今回のBGMはこの前の散歩で、長澤まさみちゃんが座ってたところを見てる時にiPodから流れてたこの曲、ジェリー・ガルシアのアルバム、ガルシア・プレイズ・ディランから " ノッキン・オン・ヘブンス・ドアー ” です。


この町 ④ [町]

この町にはまだまだ昭和の匂いのする懐かしい建物が残っています。懐かしいと言ってもそれはぼくのように他所から来たものが思うだけで、そこにずっと住んでる人にとってはただ昔からある、吉田さんとこの鞄屋やったり、自転車屋の石橋さんとこやったり、タバコ屋のさっちゃんとこや、というだけやと思います。といってもやはり気になります。近くの曳舟たから通りにはそんな懐かしい感じの店や建物が残っています。もちろん、銭湯や豆腐屋さん総菜屋さん散髪屋も、くすりの福太郎もあります。

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この店なんかゴムのサンダル(メンズ650円)やレディースサンダル(650円、日本製)やバッグ(超カワイイ虻ちゃんデザイントートバッグ100円)などを売っています。まぁ、今風に言うと雑貨屋です。隣はおじいさんがひとりでやってる自転車屋で8500円から売ってます。


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ちゃんと店番してる人がいるタバコ屋さんも200メートルぐらいの間に二軒あります。一軒目の店には隣にスモークトコロ(喫茶店ならぬ喫煙店、無料)があります。もう一軒のタバコ屋の横はコインランドリーになってます。その隣二軒はシャッターが降りていて「建築計画のお知らせ」の看板が貼ってあるので近いうちに取り壊されるのでしょう。


どうでもいい話ですけどぼくは5年ぐらい前にタバコをやめました。それまで40年間プカプカ吸うてたのを自分でも不思議なほどスカッとやめることができました。(ほんまは眼科の女医さんに、これ以上目ぇ悪うなりたくなかったらタバコはやめたほうがいいよ、と言われてビビったからですけど)ということで今回のBGMはセロニアス・モンクのアルバム、ソロ・オン・ヴォーグから " スモーク・ゲッツ・イン・ユア・アイズ ” ですう。



この町 ③ [町]

家から10分ほど歩くと向島の「鳩の街」です。この街は空襲で焼けだされた玉ノ井の人が戦後に移って来て出来た私娼街(いわゆる赤線ね、といってもぼくの世代でも知らない)だったところです。今でも狭い商店街には提灯がぶら下げられて、魚屋さんや花屋など小さな店が並んでいますが仕舞っている所もたくさんあります。しかしちょっと路地に入ってよーく見ると当時の面影を発見する事が出来ます。


昔むかし、といっても昭和30年代ですが、この町のアパートの二階に可愛い女の子が住んでいました。女の子のお父さんは浅草のキャバレーのトランぺッターで、お母さんは踊り子でした。夕方、お父さんとお母さんが仕事に出かけてしまうと女の子はいつも一人で遊んでいました。

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女の子は夜、ひとりになると窓を開けて大きな声でうたを唄っていました。そのうたはとても上手だったので町のみんなの人気者でした。女の子はいつか歌手になりたいと思いました。

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そして大人になった女の子は有名な歌手になり女優になり幸せに暮らしましたとさ。今は時々万引きGメンなんかもしています。(この話はフィクションです。実在の話ではありません。)


ちなみに、歌手で女優の木の実ナナさんは「鳩の街」の出身で、お父さんはトランぺッターでお母さんは踊り子やと知ってちょっとかっこええなぁ、と思いました。

ということで今回のBGMは, サラ・ヴォーン ウイズ クリフォード・ブラウンの " バードランドの子守唄 ”です。

この町 ② [町]

僕の住んでいる墨田区の十間橋通りに「長谷尾花鳥店」という風流な名の店があります。花屋と小鳥屋さんです。店の中には鳥かごがワーッと積み上げられていてセキセイインコや十姉妹、文鳥などの小鳥がいっぱいいます。前を通るとガラス戸に「めじろ入りました」とか「鈴虫あります」と書いた紙が貼ってあったりします。鈴虫?なるほど小鳥屋というのは「鳴き声」も売っているんやと気がつきました。ちなみに鈴虫はペアで250円でした。買いませんでしたけど。

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僕が、小学生の頃十姉妹を飼ってましたわ、と言うと、昔は十姉妹が流行ってたからね、と店のおばあちゃんが教えてくれました。そうかあれは流行やったんや。そう言えばセキセイインコも飼ってたなぁ。

         ということで今回のBGMは,チャーリー・パーカーの "アイ・リメンバー・ユー”です。



この町 ① [町]

晩ご飯を食べ終えてボーッとテレビを見ていると「カーン、カーン」と夜回りの拍子木を打つ音が聞こえてきます。その音がだんだんと大きくなって部屋の下で「カーン、カーン」と聞こえると、9時40分です。ほとんど毎日、同じ時刻です。

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別に「火のよーじん、マッチ一本火事のもーと」とかは言わない。いったいどんな人が やってるのかなと思って何回か見てると、いつも同じおっちゃんがひとりで回っていました。時々ヘラヘラと後を着いてる人がいるらしいけど、僕はまだ見た事がありません。散歩好きのぼくはいつかこのおっちゃんになれたらなぁとちょっと思いました。でもこれは江戸っ子じゃねぇとだめだよ!とか言われそうです。
           
ということで今回のBGMはマイルス・デイヴィスの "ラウンド・アバウト・ミッドナイト" でっせ。