図書館へ行こう!ー番外編 [本・音楽]

ぼくはこどもの頃からあまり本を読んだことがありません。まんがですらほとんど読んだことがないし、小説なんて全く読んだことがなかった。中学生のとき夏休みの宿題でなんか本を読んで感想文を書くというのがあったとき、ぼくは夏目漱石の「三四郎」を読むことにしたけど、柔道ものやと思ってたら全然違ってた。そんなぼくが30歳を過ぎた頃、前衛芸術家でイラストレーターでもある赤瀬川原平さんが尾辻克彦というペンネームで小説を書いて芥川賞を貰ったというのをニュースで知りました。ぼくは赤瀬川さんが描くペン画でリアルに描いてあるのになんかちょっと変なイラストレーションが好きでした。その小説は倉庫会社に勤めるサラリーマンのお父さんが亡くなる時の家族の話であると新聞に書いてあった。ぼくの父も倉庫会社のサラリーマンで、ぼくが中学2年の時に消えていたのでちょっと読んでみたくなりました。読んでみるとこれがもうめちゃくちゃ面白かったのです。表題作の「父が消えた」も他の短編ももうどれもおもしろかった。どう面白いかはぼくの頭では説明出来ませんが、絵を描くことも文章を書くことも同じやなぁ、と思いました。目から鱗でした。それからは赤瀬川さんの他の本「少年とオブジェ」「純文学の素」とかいっぱい読みました。もともとそんなにたくさんの本をもってないけれどそれでも引っ越しのたびにその数は減っていきました。しかし赤瀬川さんの本はまだぼくの図書館にあります。

       
           父が消えた.jpg


赤瀬川さんは本の中でよく「夜尿症」で苦労した話を書いてはります。赤瀬川さんのイラストレーションでぼくが好きでよく憶えているのは銭湯の洗い場の床が畳敷きなっている絵です。もう想像するだけでオネショした時の気分がよみがえります(赤瀬川さんの本には文章に絵が付いてるのが多くて楽しい、いまはそういう本が少なくなって残念です)。赤瀬川さんほどではありませんが、ぼくもよくオネショをしてました。その時に見る夢の中によく出てくるのが下の絵の便所なのです。いつもこの便所なんです。多分、小学校の便所です。あぁ、やっと便所までたどりつけたわ、よかったぁ、と思ってふぁーっと出してると急に便所が暗くなって、あっ、これは夢や!アカン!と思った時はもう手遅れなんです。今でも時々この便所が夢に出てきてじゃーっとおしっこしてるので、アカン!夢や!と思って慌てて起きるとオネショはしてないんです。年のせいかなぁ。

          夢の便所1.jpg

ということで今回はちょっと暗いジメジメした話になったのでBGMは明るくファンキーにホレス・シルバーの " ソング・フォー・マイ・ファーザー "です。10代のころジャズ喫茶でよぉ聞いてました。




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日下潤一

赤瀬川原平さんの展示は行かれましたか。千葉は二回、町田は最終日(無料の日でした)。イラストレーター、みんな赤瀬川さんをちゃんとみたほうがよいですね。ところで、下の『父が消えた』の缶詰が『オブジェ』の上にあるのは、シュールレアリスム? いくつまでおねしょをしていたのですか。赤瀬川さんは中学になってもやっていたそうですね。
by 日下潤一 (2015-01-14 14:02) 

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